第21章 ネクストステージ
同じ頃、虎杖は難なくトーナメントに優勝。
すぐに胴元に会えるということで、星 綺羅羅と名乗った女性の案内で屋上に向かって上がっていた。
前を歩く綺羅羅は前髪の一部にメッシュを入れ、口元に十字を描く形で5つのピアスを着けており、クロップド丈のウエスト見せる服装、なかなかパンクな格好をしている。
あと女性にしては結構背も高かった。
「悠ちゃんまだ高1なんだぁ、若いねぇ。金ちゃんは中学ダブってるんだよ」
「悠ちゃん」という呼び方はこの際気にせず、綺羅羅の言動と態度をつぶさに観察する。
秤のことを「金ちゃん」と呼んでいることといい、普通に屋上に出入りできている所といい、秤と相当親密そうだ。
「……なんか嬉しそうっスね」
「ふふ、まぁね。金ちゃんが久しぶりに熱くなってるからね」
歩いている内に屋上に到着し、モニタールームのドアを開けながら、綺羅羅は上機嫌に笑った。
「私はね、熱い金ちゃんが大好きなの」
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