• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第21章 ネクストステージ



それは完全自立型人工呪骸の製作方法。

パンダだけではない、天元の結界に守られているタケル達もそうやって作った。

「そうすることで初めて魂が安定して自我が芽生える。生後3ヶ月を過ぎたあたりで呪力の自己補完を始めます」


楽巌寺が目を見開く。


「何故、今更話した。何故もっと早く、何故生き延びなんだ……!」

もうこの傷では助からない。
それが分からぬはずないのに、何故もっと早く明かさなかったのだ。


「呪い……ですよ、楽巌寺学長。私からあなたへの呪いです」
















パンダが夜蛾の気配を辿って駆けつけると、そこには動かない夜蛾と楽巌寺。


「まさみち……!」


楽巌寺が折れたギターを捨てて構えるが、パンダはその横を通り過ぎて真っ直ぐ夜蛾の元へ走り、その遺体を抱き上げた。

殺気はないので楽巌寺も構えを解く。


「何故戦わん、儂が憎くないのか」

「人間と一緒にすんな。パンダはそんなものに囚われん。アンタ、まさみちと仲悪くなかったもんな。どーせ上に命令されてやっただけだろ。俺にとっちゃアンタは落ちてるナイフみたいなもんさ」



「だがこれだけは覚えておけ。パンダだって泣くんだ」


唸るようなパンダの泣き声が辺りに響く。




楽巌寺は表情を変えないが、父親の死を悲しむ彼を無理やり引き離すことはしなかった。









/ 1093ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp