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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第21章 ネクストステージ



が、


ナイフの刃は容易く折られ、そのままの軌道で落ちてきた刀が虎杖の腹を切り裂く。


「っ!!」

まずい……!
でも!!


すかさず左足で刀の刃先を踏んで固定し、反対の足で側面を蹴りつける。

バキィと音を立てて刀が折れた。




「一筋縄じゃいかないか」


乙骨は中ほどで折れた刀に目を落とす。


折られた……

まぁ、そうだよね。
五条先生の教え子だもん。


乙骨が退がったのを虎杖は見逃さず、すぐに間合いを詰めにかかる。


傷は深い……

けど内臓出てねぇ!
これでお互い丸腰だ!!

俺の間合いに持っていく……!



しかし、


「なにしてるのぉ」


突然目の前に不気味な手が。


大きな腕に背後から抱き締められるような形で締め上げられた。


「遊んでるだけだよ、リカちゃん」


腕を辿って背後を見ると、まず目に入ったのが目のない大きな顔、そしてその口には長く鋭い牙が並ぶ。


リカ!?
なんだコイツ、式神!?
どっから出てきた?

動けねぇ、なんて力だ……!


式神……というには異様な、むしろ呪霊といわれた方が納得できる姿形。
乙骨と会話できていることも謎だ。



「押さえててね」


乙骨が折れた刀に呪力を込め、それを真っ直ぐ虎杖の心臓に突き刺した。


喉の奥から鉄の味が迫り上がってくる。


「ごめんね、虎杖君」



なぜ謝罪されたのか、疑問に感じる前に虎杖の意識は途切れた。



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