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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第21章 ネクストステージ



「ちょい待ち、俺は味方やで」

金髪の男が両手を上げる。

「君、乙骨君やろ」

「!」

その名は虎杖も聞いたことがあった。

乙骨……
伏黒が言ってた2年の特級術師……!
通りで呪力の圧が桁違いなわけだ。



「あなたは?」

「禪院直哉、真希ちゃんのいとこや。君と同じで虎杖君殺せって言われとる」


(逃げるぞ、悠仁)

(?)

2人の意識が少しでも逸れてる内にと脹相が虎杖に耳打ちする。


「安心しぃ、君の邪魔はせぇへん。その代わり……」


(金髪は種のあるスピードタイプ。アイツと追いかけっこは美味くない、俺が足止めする)

(大丈夫かよ?)

(俺はな、狙われてるのはオマエだぞ、悠仁)

脹相は虎杖の精神状態を考え、術師と戦わせない提案をする。

そして両手を合わせて血液を圧縮し始めた。


(黒髪……乙骨から逃げ切ることだけを考えろ。五条悟と同じタイプと見た、戦ったら死ぬぞ)

逃げた後は昨日の地点で落ち合うことを確認し、2人は逃げる隙を窺う。



「虎杖君を殺しても、そのことを上にしばらく黙っててくれへん?彼を餌に会いたい人がおんねん」


直哉も直哉で内心肝を冷やしていた。

伏黒は乙骨の後輩、もし伏黒の命を狙っていると知れれば、彼の矛先は自分に向けられるかもしれない。




「いいですよ、じゃあそっちは任せます」


四者一斉に動き出した。


虎杖を狙って動き出した乙骨を妨害しようとする脹相、それを直哉が蹴り込んで阻む。


直哉の初撃は避けたが、二撃目を顔面に食らった。

乙骨の進路を妨害するつもりが読まれたか!?


「さっき見てたで、赤血操術やろ?」

「なんで君がそれを持っとんのかは知らんけど、“穿血”以外はそんな怖ない。ほんで“穿血”を出すには“百斂”、デカいタメがいる」

そんな隙を与える程、直哉は甘い相手ではない。

「後は言わんでも分かるやろ。詰みや。君、死ぬで?」

「オマエこそ、俺の弟に手を出して生きて帰れると思っているのか?」



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