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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第20章 10月31日 渋谷にて



「新田さん、さっきの人は?」


伏黒が先程野薔薇を連れてきた術師のことを尋ねる。
新田のことを「姉ちゃん」と呼んでいたから彼女の弟らしいということは分かったが、それ以外ほとんど知らない。


「あぁ、弟の新(あらた)っス。京都校の1年で皆さんと同い年だから仲良くしてやってください」

「ということは学長が要請した京都の人達が到着したってことですか」

「はい、新の術式はあんまり戦闘向きじゃないんで、1人では絶対来ないっス。戻ってきたら渋谷がどうなってるか聞けるかも」










それから程なくして新は救護所に戻ってきた。

いち早くなずなが駆け寄っていく。


「あのっ、野薔薇ちゃ……釘崎さんの容態は!?」

「ま、待ってください。自分も術式を解いたらすぐに手術室から追い出されて……すぐにこっちに来たんで分からんのです」

「そう、ですか……」


消沈するなずなを見て申し訳なさを感じるが、新がすぐに戻ってきたのは自分が見てきたことを話すためだった。


東堂と一緒に他の術師より一足早く渋谷入りしたこと、少し遅れて歌姫、加茂、西宮、真依、三輪が到着すること、そして渋谷駅での出来事を情報共有する。


「東堂さんと渋谷駅のB5Fを確認しました。ホームに立ったまま気絶してる非術師が多数います。周りにはすごい数の改造人間の死骸も……どうしてそんな状況になったかは分からないんですが、非術師には目立った負傷はありませんでした」


そちらは渋谷駅内の状況が落ち着き次第救助に向かった方がいいだろう。


「封印された五条先生は?」

「……獄門疆は既に持ち去られた後でした」



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