• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第1章 妖刀事件




「……あの、さっきは飛び出してしまって、ごめんなさい。助けてくれて、ありがとうございました。……名前、聞いてもいいですか?」

なずなはひとしきり泣いてやっと落ち着く。

「伏黒 恵だ。……別に敬語じゃなくていいぞ。同い年だし」










「今祓った中に、ここを襲った呪霊はいたか?」

伏黒の質問になずなは首を横に振る。


母や兄弟を殺したモノ。
凶器ばかりに目をとられていたが、あれは、呪霊なんかじゃなかった。

あれは、間違いなく……



「……お父、さん……」


ぽつりと呟かれた言葉が何を意図しているのか分からず、伏黒は眉を寄せる。

「……お父さんが、やったの」

「え……?」

なずなの父親が、なずなの母親と兄弟を殺したのか……?





次の瞬間、玉犬が鋭く吠えた。
吠えた先を見ると、1人の男が立っている。

なずなが全身を震わせ、大きく目を見張った。


「お父さん……っ!」


なずなの父・比呂彦の右手には禍々しい呪力を発する刀が握られていた。





/ 1120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp