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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第16章 断章 極彩



「黒井、起きて!」

「……ぅ、お嬢、様……?」

「っ、よかった……!」


黒井が緩慢な動作で目を覚ますと、涙目になっている理子に抱きしめられた。

状況が飲み込めず、周りを見ると見知らぬ景色、それに暑い気がする。


理子を狙う呪詛師が学校に現れ、それを撃退してから何があったのか、理子と五条、そして夏油と合流しようとして……しかし合流したのかすら記憶にない。


理子の背をさすりながら首を傾げていると、拉致犯の尋問を終えた夏油が2人の元へ駆け寄ってくる。


「黒井さん、無事で何よりです」

「あの、ここは……?一体何が起こったのでしょうか?」

「私が離れた隙を狙って盤星教信者が黒井さんを襲ったんだと思います。……すみません、私のミスです」


頭を下げる夏油に黒井はとんでもないと手を振った。


「こちらこそご迷惑をお掛けしました。助けていただき、本当にありがとうございます」





少し遅れて五条も戻ってくる。

「盤星教の連中は高専に引き渡し完了。詳しい取り調べとかはソッチに任せればいいだろ」

「そうだね、黒井さんも無事救出できたことだし、後は高専に戻って……」

「オイオイ、何言ってんだよ、傑。まだやることあんだろ?」

「?」


夏油をはじめ、理子と黒井も五条が何を意図しているのか分からず、疑問符を浮かべた。










「……悟、何のつもりだい?」

「何って、現地調達。何も持ってきてなかったからさ、しまったよな〜」

「そうじゃないだろ……!」


海水浴場近くのショップに入り、嬉々として水着を選んでいる五条に夏油は頭痛を覚えていた。


ちなみに理子と黒井も女性用の水着のコーナーで各々水着を選んでいる。



遊ぶ気満々の五条は眉を寄せている夏油を信じられないという顔で見る。


「沖縄の海は目の前なんだぞ?高専にとんぼ返りなんてあり得ねーよ」



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