• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第14章 最強の教示



2年生達もここまで怪我を負わせる程のことはしない。
何より今日、彼女はどこか別の場所に行っていて、先輩達と体術訓練はしていないはずなのだ。


「誰と訓練してたんだ?」

「……ご、五条先生」

ためらいがちななずなの口から、伏黒が予想だにしなかった名前が出てきた。


「その……私、この前の任務であんまり役に立てなかったでしょ?だから五条先生に頼んで稽古をつけてもらってるの……」


意外な名前に驚きはしたものの、伏黒はどこか納得した。
そしてなずなを追い詰め、怪我を負わせた五条に対して苛立ちが湧いてくる。


失敗したと言っていたが、相手が相手だ。
あの人、加減というものを本当に知らないから。


「五条先生は言わないと分からないところがあるから、キツすぎるなら遠慮なく言えよ?」

「き、厳しいとか、そういうことはないよ。怪我しちゃったのは、私がうまく動けなかったせいだし……」



大したことない、大丈夫だと笑うなずなに締めつけられるように胸が痛んだ。

彼女の性格を考えると、稽古をつけてもらっている手前、注文をつけるのは気が引けるのだろうということは想像がつく。

その上で、伏黒は少しでもなずなの助けになればと提案する。



「本人に言い辛かったら俺に言ってくれていい。そしたら俺が伝えるから」



/ 1108ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp