• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第13章 八十八橋の呪詛



―小学1年の時、俺の父親と津美紀の母親、それぞれの片親がくっついて……



―蒸発した―




その後、俺の前に現れた白髪の怪しい男―後の五条先生が言っていた。

「君のお父さん、禪院っていういいとこの呪術師の家系なんだけど、僕が引くレベルのろくでなしで、お家出てって君を作ったってわけ」

指をワキワキと動かしてそう言ってくる姿は、丸いサングラスと相まってかなり胡散臭い。

「恵君はさ、君のお父さんが禪院家に対してとっておいた最高のカードだったんだよ……ムカつくでしょ」

そこでやっと蒸発資金の謎が解けた。
俺は禪院家とやらに売られたらしい。


あぁムカつくよ、
特にアンタのそのデリカシーのなさに。


でもそのムカつく男が禪院家の件を帳消しにして、俺が将来呪術師として働くことを担保に、俺と津美紀、2人の高専からの金銭的援助を通してくれた。





……何が呪術師だ、馬鹿馬鹿しい。

俺が誰を助けるってんだよ。




昔から呪いは見えたし、自分の影に他人にはない何かがいることも分かっていたが、ただそれだけ。

呪術なんて程遠く、この時はピンと来ていなかった。



/ 1106ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp