第8章 同罪
突然、鋭い衝撃が雪子を襲った。
遅れてやってくる灼熱のような痛みと噴き出す血。
口からも血がこみ上げてきて、呼吸しようとしてもヒューヒューと空気が漏れていく。
目を下に向けると、胸から赤く濡れた刀の先が飛び出していた。
それを見て、どこか納得する自分がいる。
――あぁ、あたしにもやっと罰が下ったんだわ。
自分にはもう重力に抗う力は残っていない。
後ろの支えが消えて立っていられず、そのまま倒れる。
全身が急激に寒くなって、でも胸だけはとても熱い。
駆け寄ってくる呪霊に思い出の中の友の姿が重なる。
――ごめんね、あっちゃん。
あたし、あなたを助けられなかった。
あなたが追い詰められていたのに、気づいてあげられなかった。
あっちゃんが死んだと聞いたあの日、信じたくなくて駅に駆け込んだあの日、あたしの心は後悔と罪禍でいっぱいだった……
「ユキチャアァァンッ!!」
――泣かないで、あっちゃん。
あなたを死なせてしまった。
罪深いのはあたしも同じ。
きっとこれは、当然の報いなの。
――あぁ、でも……
あの世が本当にあるのなら……
そこでもまた
友達になってくれると
嬉しいな……