• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第8章 同罪



大内 秀子と別れ、3人は車に戻った。

「お二人は一度高専に戻りますか?」

「俺は梔子駅で残穢の確認がしたいです」

「では、駅に向かいましょう。私は林 敦美の遺族を訪ねてみます。駅にも車両にも呪霊の姿がないというのであれば、人に憑いている可能性が高いですからね」

その中でも家族は標的になりやすい。

もし取り憑いていなくても手がかりは掴めるかもしれないのだ。



「私は……」

どうしよう、駅の残穢も気になるけど、もし林 敦美さんの家族に呪霊が憑いていたら、誰か祓える人がいた方がいいんじゃ……



「渡辺さんもできれば伏黒君と駅の方をお願いします」

「俺もそれがいいと思います」

逡巡するなずなを見かねて伊地知が提案し、伏黒もそれに同意する。

「えっ、でも伊地知さん1人で呪霊に遭遇したら危なくないですか?」

「渡辺、呪霊はあの駅で人を殺すことに固執してる。駅以外の場所ならあまり危険はないと思う……それに、こういう聞き取り調査に俺達みたいな学生がいると、何かと怪しまれる」

特に遺族となるとその抵抗感は顕著だ。
学生がいるというだけで、聞ける話も聞けなくなることがある。

なずなは邪魔になってしまうのだ。


「……分かりました」

「私も気をつけます。もし先方で呪霊を確認したらすぐ連絡しますので」




念のために住所も教えてもらい、伏黒となずなは梔子駅で伊地知と別れた。


/ 1120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp