第8章 同罪
「……その後すぐに主犯格の6人目の子も自殺しました」
そう締めくくった秀子は俯いて肩を落とした。
その様子を悲痛な面持ちで見つつ、3人は一連の復讐まだ終わっていないことを悟る。
最初の自殺者である林 敦美、いじめの主犯格が6人の合計7人。もし呪霊の目的が主犯格の殺害なら、梔子駅での人身事故も7件で終わるはず。
しかし、3日前に8人目の犠牲者が、昨日は目の前にいる大内 秀子が殺されるところだった。
主犯格を殺して終わり、ではないのだ。
「あの……あなたも林 敦美さんをいじめていたんですか……?」
おずおずと聞いたなずなに秀子は俯きながら首を横に振った。
「私は……見てただけです。でも、いじめを知っていて止めなかった。3日前に撥ねられた子もそういう子でした」
いじめの主犯格から傍観者にまで呪いの影響が及んできている。
敦美をいじめていないという彼女の言葉が本当なら、このまま放っておくと被害者はもっと増えるだろう。
「今年の3月に主犯格だった6人目の子が亡くなって、復讐も終わったと思ってたんです。でも、いじめに関わってなかった子まであの駅で自殺したって聞いて……」
小さく嗚咽を漏らし始める秀子。
「……ここまでにしましょう。辛いお話だったでしょうに、話してただきありがとうございました」