第8章 同罪
院内のコンビニは、通常の商品に加え、入院用の歯ブラシ等の日用品や栄養食品まで揃えられていた。
目当てのサンダルもすぐ見つかり、無難な色のものを手に取る。
物珍しくて歩き回っていると、スイーツコーナーでなずなの目が釘づけになった。
クッキー、タルト、ドーナツにプリンやあんみつ、まるでちょっとしたカフェのよう。
おいしそう……!
街中のコンビニより豊富なラインナップに目移りしていると、背後から伏黒に声をかけられた。
「……決まったか?」
「あっ、うん、これにする」
手に持っていたサンダルを伏黒に渡し、レジに並ぶのを見送り、なずなは邪魔にならないようコンビニの外に移動する。
会計を終えて出てきた伏黒からサンダルを受け取る。
「ありがとう、いくらだった?」
「別にこれくらい……」
「ダメだよ!後でちゃんと払うからね」
いいと言いかけたところでなずなにピシャリと遮られた。
レシートをとっといてねと念押しまでされる。