第35章 断章 波乱万丈!成人の日
ちょうどその時なずなの携帯に着信が届いた。
「あ、野薔薇ちゃんからだ」
メッセージと共に写真がある。
開いてみると、艶やかな振袖姿の野薔薇の写真だった。
隣にいる伏黒にも同じメッセージが届いているようで、同じく写真を開いている。
「野薔薇ちゃん、きれいな振袖着てるね」
紅色を基調とした地に色とりどりの花が咲き、金色の鶴が描かれている。
おそらく金箔が使われているのだろう。
他にも帯に髪飾りに草履、そして眼帯まで見事に調和して絢爛だ。
実家で用意されたものを着るのは絶対に嫌と言っていた野薔薇は着物一式を五条から借りていたが、この眼帯は着物に合わせて仕立てたもの。
ああでもない、こうでもないと悩みながら呉服店と何度も相談していた様子も知っているので、納得のいくものができてこっちまで嬉しくなる。
ひとしきり写真を見てメッセージに移ると、伏黒となずなの写真も撮って送るようにということだったので、2人で並んだ写真を送る。
すぐに返ってきたメッセージは『ウェディングフォトかよ!』というツッコミだった。
その後、虎杖からもオカルト研究会の先輩達と一緒に写った写真が届いた。
ひとしきりメッセージのやり取りで盛り上がった後、
「私は着替えて夕方から二次会なんだ。恵くんは?」
「同じようなスケジュールだな。一応二次会は顔出そうと思ってる」
ただ、中学時代には特に仲の良い友人はいなかったので、話が弾むとは思えず顔を出してもすぐ帰るかもしれない。
「なずな、あんまり遅くなるようなら迎えに行くから連絡しろよ?」
「うん!ありがとう」