第24章 おかえり
また、禪院家では直毘人の遺言により伏黒が当主になったが、その直後に覚醒した真希によって壊滅したこと。
加えて伏黒の姉の津美紀が過去の術師に受肉されており、拘束しようとしたが、その隙を突いて宿儺が伏黒を乗っ取ったという話が出てきたところで、五条が片目をすがめた。
「……それ、本当に20日間くらいで全部起きたの?話盛ってない?」
「残念ながら全て事実です……」
「東京に人がほとんどいないのは避難指示でも出てるってこと?」
「はい、羂索が死滅回游を始めると同時に多数の呪霊を放ったことにより、官邸機能が停止、呪術師だけの手には負えないと呪霊の存在を公表して東京都全域から非術師を避難させています」
「……成程ね」
この20日間で呪術界のバランスが大きく崩れ、もはやその在り方まで変えさせられたのだ。
常日頃から呪術界をぶっ壊したいと思ってはいたが、ここまで崩れると再建するのも一苦労だろう。
今の状況ではその再建すら難しいのだが。
「まぁ何にせよ、その同化を防がなきゃ何も始まらないか……でもさ、羂索は僕が殺したのに死滅回游は終わってないよな?」
「天元様が言うには死滅回游の管理者は儀式のプログラムそのもので、羂索は管理者ではないとのことでした」