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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第24章 おかえり



なずなの質問を受けた乙骨は顎に手を当てて少し考えて答えた。

「それは縛りの影響じゃないかな?渡辺さんは宿儺を封印する時、『この先術式を使わない』って縛りを自分に課したんだよね?」

「はい、でもそれは封印能力を底上げするためで……」

「術式の開示とかが一番分かりやすいけど、普通は縛りを課すって自分の能力を上げるためのものだよね。今回渡辺さんが行った縛りはかなり厳しいものだから、封印能力を底上げしてもなお呪力量を引き上げるだけの余地があったってことだと思うよ」

乙骨の推測に真っ先にピンときた虎杖がポンと手を叩く。

「ナナミンも時間で呪力出力を制限する縛りをしてるって言ってた」

呪術師の仕事は呪霊が活発になる夜に行うことが多いため、日中は呪力を制限しておき、夜に通常時以上のパフォーマンスを発揮できるようにすると。


それを聞いたなずなはあることを閃く。


「乙骨先輩、反転術式で自分の眼を治すことってできますか?」

「え?できるけど……切り傷とかを治すのとは訳が違うよ」

「で、でも、人に治してもらうより自分で自分を治す方が反転術式の効率はいいんですよね?呪力量が多くなった今なら私でも……」

「確かにそうだけど……でも渡辺さん、今まで反転術式を使ったことないよね?初めてで眼を再生するとなると、たとえ治せても見た目だけって可能性もあるよ?」

「見た目だけってどうゆうこと?」

虎杖が不思議そうに尋ねる。

「視細胞や視神経とかまで完全に治さないと眼として機能しない恐れがあるってことだよ、見た目は眼になっていても失明状態かもしれない」


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