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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第24章 おかえり



警戒していた泳者の襲撃もなく、東京第1結界から出た真希は高専が拠点にしている病院に駆け込んだ。


「真希!やっと帰ってきたな、東京第1結界は……」

「家入さんは!?」


いち早く気づいたパンダを遮り、病院のロビーを見回すが、見当たらない。


「今、来栖って術師を診てる。なずなは重傷なのか?」

真希に抱えられたなずなを見てパンダの声色も硬くなった。

「肋骨があちこち折れてて、低体温症にもなってる」

とりあえず近くにいた補助監督に乾いた毛布を頼み、なずなをソファに寝かせ、息をついた。

「……来栖は助かったんだな」

「甘井って奴が連れてきたんだ。真希から事前に天使だって聞かされてなきゃ追い返してたかもしれなかった」

津美紀を東京第1結界に連れてくる際に真希は一度外に出ており、そのタイミングで来栖と天使のことを家入や伊地知を始め、高専メンバーに伝えていた。

パンダと秤はその当時東京第2結界にいたが、総則が追加された後、外に出て伊地知から情報共有された。

もしその情報がなかったら、彼女は手遅れになっていただろう。


「来栖は意識あったか?」

「意識はあったけど話せる状態じゃなかったっぽいな……でも天使から大体は聞いたぜ」


津美紀には万という過去の術師が受肉しており、伏黒から譲渡された点を使って結界を自由に出入りできる総則を追加して飛び去ってしまったこと、

直後に虎杖が宿儺に乗っ取られ、宿儺は虎杖の小指を呪物化、それを伏黒に飲ませて肉体を乗り替えたこと、

伏黒に受肉した宿儺によって来栖は腕を噛み千切られたこと、


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