• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第23章 本領




―誰かを呪う暇があったら、大切な人のことを考えていたいの―


―人を許せないのは悪いことじゃないよ。それも恵の優しさでしょう?―



誰かを傷つけることを決して良しとしなかった津美紀が『闘う場所を選びたい』?



違う、
違う!!

津美紀はそんなこと絶対に言わない……!


記憶の中にある姉と目の前の人物との強烈な違和感に額から嫌な汗が流れ、口がカラカラに渇く。


「オマエ……誰だ!?」

かろうじて出たのは誰何の声。

「誰だ……ですって?」

津美紀でない誰かはゆっくりと伏黒の方を向き、胸の上に両手を重ねる。


「あなたのお姉さんよ!伏黒恵!!」


そして姉なら絶対にしないであろう凶悪な顔で嗤った津美紀に伏黒は愕然と言葉を失った。


受肉した奴は器の脳から現代の知識を得る。

だから脹相や宿儺、受肉タイプの泳者は現代でも問題なく行動できる。

なら、器の記憶を読み取り、器本人として振る舞うことも可能なはずだ。

なんで俺は津美紀が覚醒タイプの泳者だと決めつけていたんだ?




「なんてね♡」


凶悪な笑顔から一転してニコリと笑う何か。



/ 1101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp