• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第23章 本領



伏黒と津美紀の会話を眺めながら、虎杖は自分の役目の終わりを感じていた。


あの時、渋谷で伏黒に頼まれたこと


―まずは俺を助けろ―




もう少し、

これが終わればもう伏黒は大丈夫。

あとは天使に宿儺を俺ごと消してもらって獄門疆“裏”から五条先生を解放してもらう。

そしたらもっと大丈夫。


初めからこうしておけばよかったのかもしれない。
あの時……杉沢第三高校で宿儺の指を飲み込んだ時、伏黒を助けてそのまま消えれば良かったんだ。


次に脳裏に浮かんだのは五条と伏黒の顔。

ありがとう、俺に役割をくれて。

これ以上はもう……



「コガネ、ルール追加」


……は?


「結界を自由に出入りできるようにしてちょうだい」








津美紀の口から告げられた唐突なルール追加になずなはついていけず、ただ混乱していた。

え……?
ルール追加?

もう離脱するためのルールは設定してあるのになんで……?


「承認されました!〈総則〉12 、泳者は結界を自由に出入りすることができる」


間髪入れずになずなや虎杖、伏黒のコガネのアナウンスが響く。

「泳者による死滅回游の総則追加が行われました!〈総則〉12、泳者は結界を自由に出入りすることができる」




「闘う場所は好きに選びたいじゃない」

そう言って振り向いた津美紀は口元に笑みを浮かべていた。



/ 1101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp