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【呪術廻戦】-12年目の真実-
第1章 再会
スリングバックのファスナーを開けて、五条はそれを取り出した。ぎゅっと握りしめた手を未亜の前に差し出しすと、ゆっくりとその手を広げた。
「置き忘れたのってこれだよね?」
「あ、いや、それ……うん。そうなんだけど……ありがとう」
未亜は少し年期のかかったその腕時計を受け取ろうと手を伸ばした。指を伸ばし腕時計を掴んだそのとき、少し五条と手が触れた気がして、指が重なったような気がして、遠い遠い記憶が呼び起こされた。
この腕時計を五条から手渡されるのはこれで2度目だった。
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