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【呪術廻戦】-12年目の真実-

第4章 交錯


 休み時間に硝子と未亜は机を挟んで女子トークを繰り広げていた。特に意味はなかったけれど、漠然と思いついたまま始めた会話だった。

 話の流れの中で、術師って人生真剣に考えなきゃね! っていう展開になりふと未亜が口にした。

「いつ死んでもおかしくないと思うとさ、私、色んなこと早め早めにと思っちゃうよ。……って死なないよ! 死なないけどさ」

「未亜らしいねー。未亜は早く結婚とかして子供欲しそうだもんね」

 硝子が茶化し気味に笑う。

「おーい五条聞いてたあ? 早めに未亜をもらってあげなよー」

「ちょ、、ちょっと!」

 教室の後ろで呪具をいじっていた五条が硝子の声に反応してやってくる。近くに来ると、ガガッと椅子を持ってきて背もたれを2人の方に向け座った。

「あ? なんのこと」

「ちょっとちょっと硝子! 勝手に話し進めないで。誰も結婚の話はしてないから」

「で、何歳くらいにしたいの?」
 硝子が畳み掛けてくる。

「え? そんなこと急に言われても! 硝子はどうなの?」

「私はタバコがあればそれでいいよ。あとは成り行き次第ってとこ」

 五条が硝子の言葉にあきれた顔を見せる。

「おちついてんなー。ほんとに18歳か、てか硝子タバコ最近ふえてねーか? 結婚前に死ぬんじゃ?」

「それで死ぬんなら本物だよ。最高のパートナーだもん」

 硝子と五条が話している間に未亜は必死で未来を想像した。

「……うーんじゃあ、24かな。24歳でお願いします」
そう答えを出すと、たまたま五条と目があってしまった。
「って、いやいやそういう意味じゃないけど」

「くだらねぇー。女同士の会話はこれだからな。んなことよりおまえ、近接戦、弱ぇーしもうちょっと精度あげるほうが大事じゃねー?」

 五条はわずかに頬が赤らんだようだったけど、サッと目をそらすとツカツカと教室を出ていってしまった。
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