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【呪術廻戦】-12年目の真実-

第4章 交錯


 ……愛おしいも何も、もう五条とは終わってしまった。もらった薔薇の花束をそっと洗面室におく。辛くてとても飾る気になれない。

 最後に見た五条の顔は、ただ怒りと絶望が静かに渦巻いているような顔だった。

 なんであんな顔するんだろ? キスして泊める彼女がいるのにね。でもきっとこれで、彼女とも良好に縁談が進むはず。いや、もともと進んでたか。

 ふ、と未亜は失笑する。

 楠本とかいう人が言ってた五条家の要望も満たされた。

 これでよかったんだ、これで……なんとか自分に言い聞かせて心を落ち着かせた。

――それから五条とは完全に連絡が途絶えた。


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