第3章 テープ【瀬呂範太】
一瞬シーンとなったけど、すぐ我に返って誤解を解いた。
「ち、違うよっ、これは個性を見せてただけ!」
瀬呂「えっ?まじか!俺ちょー恥ずかしい奴じゃん!」
そう言って照れながら笑ってた。
庇ってくれた背中が大きくてかっこよかったのは内緒。
そんな瀬呂のこと、もっと知りたくて、うちのクラスに来る度に挨拶したり話しかけたり、距離を縮めていった。
そして1ヶ月くらい経ったとき、ついに告白をした。
「瀬呂、好きなの。私と付き合ってほしい」
瀬呂「うん、いいよ」
「えっ…ほんとに?」
すごくあっさりOKしてくれて、拍子抜け。
でもすごく嬉しかった。
周りに知られるのはちょっと恥ずかしいから、二人だけの秘密にした。
今まで通り話したりふざけたり、こっそりLINEしたり。
幸せだったんだ、あの日までは。