第2章 帯電 【上鳴電気】
上鳴「切島ぁ〜」
切島「今度はなんだ?」
上鳴「俺、梨子のこと好きみたい…」
切島「うん、だから漢を見せろって」
上鳴「知ってたん?」
切島「見てりゃわかるって!な?」
そう言って切島は梨子ちゃんに同意を求める。
梨子ちゃんも頷いてる。
マジか…。
ちょっと確認のため、耳郎を呼んでみた。
上鳴「耳郎〜ちょっと来て」
耳郎「え、何?」
目の前に立って両肩に手を置き、じっと見つめてみるけど何とも思わない。
上鳴「ありがと、もういいわ」
耳郎「え、何だったの?キモいんだけど」
そこに瀬呂が登校してきた。
隣に梨子がいた気がするけど、走って行ってしまった。
瀬呂「え、お前何やってんの?」
上鳴「瀬呂こそ!なんで梨子と一緒だったんだよ!」
瀬呂「朝コンビニでばったり会ったから一緒に来ただけ」
上鳴「うぇ?そなの?」
瀬呂「それよりお前さ、さすがに今のはヤバいんじゃね?」
上鳴「今のって?」
瀬呂「耳郎と向き合ってたじゃん。勘違いしたんじゃね?」
上鳴「うぇ!!?」
切島「上鳴!漢を見せろ!」
上鳴「わ、わかった!行ってくる!!」
俺は急いで梨子を追いかけた。