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真っ白でいるよりも 【ハイキュー】

第3章 鯨
















今日は都内のスタジオで某ブランドの香水のプロモーション撮影。








「あぁーー!!りさ子さーん!久しぶりっすー!」

『うん、久しぶりだね』

「りさ子ちゃーん!会えて嬉しい〜〜♡」

『うん、私も』






2人の男女にハグをされて身動きが取れない。

まぁこの仕事をしてれば別に特別なことではないけど…
背が高いということよりもっとベースに、
腰の位置が違うのだ。

私の腰の位置と彼らの腰の位置が違いすぎて異次元にトリップしたのかと錯覚する。







「っていうかいつの間に影山とできちゃったんですかぁ!」

『あれ、リエーフくん影山くんと知り合い?』

「はい!俺も高校ん時バレー部だったんす!それで、合宿とか一緒にして…」

『へぇ、世界は狭いな』

「…?」

『まぁいいよ、撮影入るよ』








うぅ、この2人は姉弟なわけだけど、
やっぱり最大の魅力は、
このプロポーション、ルックスに反比例するこの人柄だ。

特に撮影入った瞬間のこの、変化。
そう、黙っていると近寄り難いほどに完璧なのだ。

色っぽい、憂いすら感じる。

あぁ、たまんない。





そして…






『アリサちゃん、裸にジャケットやばい』






鼻血でそ…






『リエーフくん、帽子取っちゃおうっか。
美羽ちゃん、髪、軽くセットお願い。 無造作に、でも色っぽく。
ついでにアリサちゃんの髪ももっと無造作に、片側に流す感じ』

「りょうかーい」








髪をセットしてる間もオフショット撮影。







「俺、今日りさ子さんに秘密があるんですー」

「私もー♡」

「私もー」







仲の良い3人がカメラの向こうで私をおちょくるように言ってくる。







『…じゃあその秘密は秘密のままでとりあえず続けるよ』






秘事があるなんていいスパイスじゃない。
もっと、いい顔ちょうだいな。






『アリサちゃん、リエーフくんの肩に腕かけれる? …いいね』







それから何百枚と撮り続け、撮影は終了。
デジタルの恩恵。

ただ、ここから一枚を見つけ出す、選び出すのはなかなかの大仕事だけど。










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