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真っ白でいるよりも 【ハイキュー】

第3章 鯨









「飛雄って呼んでもらいたいっす」

『へ?』

「…だって影山くんってなんつーか、
そのうちりさ子さんも影山になるじゃないっすか」






…おやおやおや






…おやおやおや







なにもかもがストレートすぎて小学生くらいにみえてきた。







『…そう …いうこともあるだろうけど』

「…けど、なんすか」

『じゃあ飛雄って呼びます!っていうのは苦手。
私が影山りさ子になったとしても、影山くんは影山くんなんだし』

「………」

『飛雄って素敵な名前。だから、呼びたくないわけじゃない。
けど、その辺もこう、過ごしていく中でふっと合わさっていく感じでいいんじゃないかな』

「…そっすね。 じゃあ、それで」







君だって、
さん付けだし敬語でしょう。

だからって壁があると思うのはあまりにも安直すぎる。

言葉は偉大な力を持ってるし、
想いを込めることのできるものすごいツールではあるけど、
でも、所詮言葉だ。

2人の間に流れるものより確かなものはない。








「あのりさ子さん」

『…ん?』

「行きたい店があるんすけど」

『うん』

「この後行きませんか」

『…うん、行こう。どこ?』

「…どこだったっけな バブイーノだった気がするっす」





…ほぅ。
不確かな場所なのね。

方向音痴の君と行くにはなかなかの賭けだけど、
それもそれでおもしろいし。

今日はカメラも持って行こうかな。

なければ…またうろうろと歩き回ることになるんだろ。
それもまた… 良いかな、とか。








食器を片付け、支度を済ませ家を出る。










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