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真っ白でいるよりも 【ハイキュー】

第1章 チェンバロ








「好きです。りさ子さんのこと。
だからどうしたらいいのかとかわかんねーけど…」

『………』






今日もかわいいね。愛してるよ。ねぇ、僕にしなよ。






いく度も言われてきた、
右の耳から左の耳へ流れていく甘い言葉。

そのどれもが本当にただどうでも良かった。
心のどこにも、身体のどこにも響かなかった。







“好きです。りさ子さんのこと。
だからどうしたらいいのかとかわかんねーけど…”






飾り気のないこの言葉が、翔陽くんの声が
頭の中で何度も再生される。

響く。 響く。 そこかしこに。








『…ん。ありがとう。私も翔陽くんが好き』

「………」

『それから、私はしたいこといっぱいある』

「…なに?」

『翔陽くんのこともっと知りたい』

「…それ、おれも」

『翔陽くんにもっと触りたい』

「…一緒です」

『翔陽くんとずっと一緒にいたい』

「…はい」

『日本帰ってきたら、両親に紹介したい』

「えっ!? あ、うん、じゃあうちの親にも」

『…っていい歳して展開早すぎか 笑 私こういうの初めてでよくわかんないんだ』

「えっ!? 初めて?」

『あ、ごめん。 色々は初めてじゃない…
けど、人を好きになるのとか、その人と思いが通じ合うのとか…
そういうの初めて。 今のこのどきどきする感じも、初めて』

「…おれも一緒」

『…あともう一つ、ある。したいこと。
ううん、いっぱいあるけど、まず先に言っておきたいこと』

「…何?」

『今日、一緒にいてほしい』

「え?今いるけど?」

『明日の朝まで、一緒に。朝ごはん、一緒に食べたい』

「…えっ ええっ ちょっとそれはおれ… 心の準備が…」

『…ん。言いたかっただけだから。 うんって言ってほしいわけじゃないよ』

「…いやおれも、そりゃもちろん、一緒だけどでも…」






注文してたものが運ばれてきて、
話半ばに一度軽食タイムに。










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