第7章 ひとりぼっち
「can you dance BTS?」
関連動画に違う動画だけど同じ人のがあったから再生してみると、オフショットみたいな動画。
撮ってるのもケータイもカメラって感じのやつ。
よくみるとチャンネル名も違う。
さっき踊ってるのを見てた人がいるんだろう。
前途の質問をされてる。
びーてぃーえす、踊れる?
…びー てぃー えす?
『ぬぉっ バンタンッ ジミンッ…』
「は?」
『知らない?私初めてハマったんだよ、韓国のエンターテイメントに』
「そーなん …で?」
「yeah, a little bit though」
「idol?」
「I've been practicing that since I read huge numbers of the same requests.
They are just amazing performers, right?」
「wow, so will you…?」
「yeah, I’ll try, so go easy on me! I beg you!」
『待って待って!ちょっと止める』
「なんなん、いきなりテンション爆上げ」
『いやだって好きな曲今から踊るっていうから』
「いや好きな曲踊るかもしれんけど、別にこの人好きじゃなかったらどうでも良くない?」
『いやもう好きだよ!さっきのダンスすごかったじゃん、引き込む力半端ない』
「…あ、そ。 スクリーン越しでも発揮すんのな」
『なんの話してるの倫太郎。ちょっとどうしよう、idol踊るって!
え、でもさっきのダンスと系統全然違わない!?
え、あんな踊りからidol踊ったらそれってまるでジミンじゃん!』
「ジミンって誰し。意味わからん。もう、再生押すから静かにして」
倫太郎が再生ボタンをクリックすると少し話して、
誰か撮影してる子… 男の子の声だった、その子が音源流して。
踊り出した。
倫太郎の思惑通り私は静まり返る。
声が出ないだけじゃない。
絵でもなんでも、本当にすごいものみると、
何もかもが消えたように静かになる。
この人、ホンモノだ。すごいすごい。
なにがすごいって、大丈夫 って感じになるのがすごい。