第7章 ひとりぼっち
「まぁいいけど。 何食う? 旨い店ある?」
『…いろいろあるよ。 倫太郎、孤独のグルメって知ってる?』
「…あー、うん。飯テロ。 高校ん時のチームメイトに見せられて知ってるよ」
『五郎さんが行った炭焼きのお店がある。そこはどうかな』
「お、いいね。 あのドラマはなんかロケ地に行きたくなる希少な番組だよね」
『ほんとそれ。グルメ番組だからってお店に行こうとか思わないけど、あれだけは別』
「ほんじゃ、シャワー浴びて出よ。 腹減った」
『うん、倫太郎、先浴びてきて』
「は?何言うてんの? 一緒に浴びるよ」
そういうものなの?
よくわからないけど、慌てて断った。
断ったけど、今更何言ってんの?の繰り返しで結局、一緒にシャワーを浴びた。
そして、浴びながら倫太郎とまた、繋がった。
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「わー、何頼む?なんかいろいろあるね。ていうか、やっす」
『倫太郎のすきなの頼んだらいいよ』
「なんで?」
『私は家、近いし』
「いや、俺もしょっちゅうくることになるんじゃないん?」
『あ、そっか。でも倫太郎お腹空いてるしとりあえず頼みたいもの頼も』
中瓶のビール、グラス2つで。
それからチューリップ唐揚げ2本、油淋肝、野菜焼き(山芋、椎茸、オクラ、アスパラ)
おろしポン酢、梅きゅうり、磯部ネギトロ、アボカドメンチ、冷奴。
2人ともお腹が空いてて、初っ端からいっぱい頼んだ。
おろしポン酢が美味しくって、結局もう2つ追加で頼んで。
倫太郎はチューリップ唐揚げも追加で2本。
それからハイボールだとかいろいろ追加しながら
飲んだり、食べたり、話したり話さなかったり。
不思議だな、身体を重ねるって。
なんだか、さっきとは全然違う。
倫太郎が半分とは言わないけど、どこか私の一部みたいで。
私のどこかも分け与えて倫太郎が持ってるみたいな感じがする。
これって倫太郎じゃなくても、そうなのかな?
誰でも、いいの?