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真っ白でいるよりも 【ハイキュー】

第7章 ひとりぼっち








『………』

「同い年のやつどのくらいおるん?」

『…そんなことどうだっていいんだよ、年齢とか関係ないよ』

「…まぁ確かに。デッサンだっけ?あれ上手いの?りさ子」








上手いか下手かは別として、デッサンはかなりやった。
入試課題になるし、基礎の基礎っていうか、デフォルトだ。
できて当たり前。









『デッサンってやったことある?倫太郎』

「っぽいことはやってみようとした時はあったよな。授業でもあったっけ?」

『どうだろ、先生によりそう』

「ほんで?」

『いやデッサンってさ、ほんと描く作業以前にさ。見る作業があるんだよね。かなり大事』

「ふーん 見るって、何を? あ、待って、一旦休憩」








ポピー畑のあるとこの、駐車場… って言っても
整備された空き地みたいなとこに倫太郎はバックで停車させる。








「今の話、花見ながらしよか」

『え? あ、うん』









本当倫太郎ってなんか、どうでもよさそうにみえるくせして。
なんていうか、あれだ。 





そんなことを思ってる間に倫太郎は入場料を2人分払い終えていた。
…またも、やってしまった。







『倫太郎』

「なに?」

『ここは流石に出させて』

「いや」

『いや、そんなこと言ってたら倫ちゃんって呼ぶから』








倫太郎が嫌って言いそうなこと、思いつくのがこれだった。








「は? 別にいいけど」

『え、ちょっと予想外なのやめて』

「何が? ていうか暑いな。車に忘れもんしたで待ってて」







そう言って倫太郎はささっと小走りであっちへ行って。
それからサングラスとハットをかぶって戻ってきた。









「年々、太陽眩しくなってると思うんだよね」

『…へぇ』

「刺さってくる。矢印見える気するもん」

『…なんの? 紫外線?』

「そーそー なんかそういうものの」

『ふーん、それ、おもしろいね』

「いや別におもしろくないけど …わ、綺麗やね」










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