第7章 ひとりぼっち
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今日のポピーについてのいろいろを端的に話した。
「…カゴの次はポピーが謎案件だったから、
ポピーの話になったからカゴとポピーどっちもこれでで答え出るかと思ったら」
『………』
「結局ポピーは謎のまま。ポピーによろしくってなに?」
『あぁ…それは』
ポピーみたいなピザを食べる気満々だったってだけ。
「…あ、そ。 結局よくわからんけど」
『………』
「どれ頼んだらいいの?」
『え?』
「俺ピザ全然食ってないからなんか頼もうと思って」
『…じゃ、じゃあマリナーラを是非』
「マリナーラね。初めて頼むわ」
倫太郎はどんなピザかも確認せずにマリナーラとそれから赤ワインを追加で頼んだ。
「20歳って言ってたっけ?」
『うん』
「大学生?」
『うん、東京にある藝大に通ってる』
「へぇ…」
『倫太郎は?いくつ?』
「俺は22」
『そっか、歳近いね!』
「だね」
それから倫太郎の今までのこととか、
私の大学のこととかそういう話をしながら時間はあっという間に過ぎて。
「東京ってどこ?そろそろ帰る?俺も先抜けたいんだけど」
って倫太郎の一言で先に出ることに。
このくらいかなっていうお代を財布から出そうとすると、
倫太郎に止められて、いいからいいから、で押されて店を出てしまった。
『いいのかな?』
「だってアンタ大学生だし。あそこにいたの、大学生もいるけど仕事してるからね」
そんなこと言いながら、きっと倫太郎はわたしの分を多く出してる。
でもそこは触れないほうがいいのかなってなんとなく。