第5章 未来
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「…腹減った」
『…ネムイ』
「………」
『………』
「…あれやな、サムんとこまた行こか。とりあえずパッと出てくるやん」
『…今日運転してもらったし、ご飯作ろうと思ってたんだけど』
「まじで?ほんでも眠いんやろ?」
『そりゃ…あんなに…』
自分があんな風になるなんて…初めてだったから。
「なぁ、時間みた?外暗なってるのはわかるけども、時間まだ見てないやろ?」
『うん』
「エレベーター乗った時な、16:20やったんて。今な、何時やと思う?」
『………』
「ちゃうわ、何時間くらいエッチしてたと思う?」
『1時間くらい?』
「アホか!1時間で3べんもできるかいや!」
『…あ、そっかもう暗くなってるから』
でも今までしてきたセックスは、
もう1時間くらい経ったかなとか思っても20分くらいしか経ってなくて。
もう終わるかな、って思っても全然終わらなくって…
早く終わってくれないかな…っていつも思ってたのに。
「暗くなってるからって基準おかしいやろ。つーか1時間って何!?
意味わからんのやけど、え、どーゆーこと?」
『侑くん、元気だなぁ……』
「20時半やで?合間にちょっと休んだけど、4時間で?」
『4時間…』
4時間を1時間と感じるほど……
「シャワー浴びよか、ほんで明日の用意して行こ。飯作ってくれるんは、また頼むわ。
サムんとこで旨いの食って、メニューにないもんも出してもろて、家帰ったら映画観ながらだらだらしよや」
『あ、うん。あれ治くんとこって…』
「21時ラストオーダーやけど電話しとくわ」
『いやそれって…』
「ええねん、いつものことやで。ついでに俺ら付き合うことになりましたー!言うて報告したろー」
『………』
さっき、それがいつだったかはもう記憶にはないけど、
でも確かにさっき、繋がりながら私を優しい目で見下ろして
「…なぁ俺の彼女になってくれるやろ?」
って聞かれた。
はい。 と答えると、
かわええ、ほんまにかわええ。好きや、めっちゃ好きや……
って言ってそれから………