第2章 幼少期10〜19
本当に忍なんだろうかと疑うけどコレが彼等なのだろう。
ぼんやりと考えつつ洗い物を済ませて庭先に出て気付く、なにか来る?
気配がする方向を眺めていればどんどんと近づいてきて……
ガサガサガサっと盛大な音を立てたから何かの罠に掛かったなこれ。聞こえた悲鳴地味たものは男性のものだけど聞き覚えがない。
部外者は寄り付かないって聞いたんだけど、悪い気配はしないのでその方向に向かうように森の中に入った。
のは良いんだけど…
「どちらさま…?」
「ここに伊賀の一部しか居ないって聞いたんだけど…もしかして君が竹中の姫さん?」
「姫ではないので呼び方を改めたまえ!」
「痛ぁっ!!お、お嬢!?」
「宜しい」
見た事の無い顔な筈なのにどことなく知ってる顔立ちの男性だけど丹波君達と同類な気がする!!
護身用に持ち歩いてる間接剣をツッコミとして鞭の様にビシっと当てつつ罠を切れば訂正してくれたからノリがいいなぁ
どうしてこうなったのか不明なぐるぐる巻きの縄を切った箇所から解くと驚いた様な顔をされてしまった。
「アンタ随分無防備だねえ」
「勘?君から悪い気を感じないってのもあるけど…君は?」
流石に竹中で嫌な感情を四六時中向けられてたから殺気や悪意に敏感になってる自覚はある。
この人からそんな感情が読み取れないのと、雰囲気がほんと丹波君とか理兵衛殿のものと似てるから…
その感覚を簡単に説明すれ逆にすんごい心配そうな顔をされた。どうせ僕は甘いですよ
「理兵衛殿に用?」
「まあ、間違ってはいないんだけど…
俺は甲賀の猿飛伊助って言うんだよ」
何かすんごい聞き覚えのある姓ですね???
年代的にお父さんだこの人ーー!!