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淡藤の夢

第2章 幼少期10〜19




「痛い痛い痛い痛い…きちょ…帰蝶!!僕君に絞め殺される!!」

抱き締められたの良いけど婆娑羅者な自覚ある?!ギリギリミシミシと骨が折れそうな勢いで抱き締められて中身出そうぅぅ
ギブギブと肩を軽く叩いていればぐすっと鼻を啜る音に気付き叩くのをやめてそのまま頭を撫でる。

ごめん。心配掛けてたんだよね…

「お元気そうで何よりです」
「重虎…半兵衛になったのだったな息災で何より。まさか女人だったとは」
「重元殿に口止めされていたので」
「そ奴の処遇はお前が決めるがいい」

重元にはしてやられたと苦笑いを浮かべる道三殿。この方なら斬首とか処罰を下すのかと思っていれば僕が決めるの?
道三殿が現れてからずっと青い顔で固まってた重元殿(父と呼びたくない)が口をはくはくと開閉させてるのは完全に斬首か切腹だと思ってるのかなぁ

まあ、ここは盛大な借りを作ってても良いかも知れない。

「あえて生かしても良い?」
「ほう?再び牙を向くかもしれんぞ?」
「じゃあ管理をお任せする為にも取り引きしませんか?織田の技術と」
「……巷で言われているモノの発端はお前か」

僕のお父上に関して道三殿が首輪を着けて頂きたいとお願いすれば顎に拳をあてて唸る。無理があるかな…?
そう言えば何で信長公が道三殿を連れてきたの?
敵対してなかったっけ?じっと信長公の顔を見てたら意図を察したらしい。

スっと指指した先?

…あ、丹波君。

成程、裏で色々と何か動いてたのか…
丹波君って僕達とそれ以外とじゃ態度違うみたいで想像もつかないので考えるの放棄しとこ。
大人の世界はおっかない、きっとエグい条件を出したんだろう。

重元殿を任せるからには有利な情報を渡さねば受けられる事は難しい。腹黒い騙し合いはしたくないしこの方おっかない方ですしおすし。
まあ殺さない程度で良いよ。弟にも罪は無いしと肩を竦めれば甘いと鼻で笑われた。

ところで僕を絞め殺さんばりの帰蝶をそろそろ剥がして欲しいのん。

「積もる話もあるだろう。暫し2人で話すと良い」
「はあ」

と言う訳で、帰蝶を全力で宥めて落ち着かせたあと帰城する事にしたと。
道三殿は信長公に用があるの?


……はっ!!ここが帰蝶の嫁フラグだったりするかもしれない。

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