第2章 幼少期10〜19
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「なんで居るの?」
「まあそんな硬いこと言うな」
いつもの様に信長公の私室に呼ばれたので足を運び、ついでに相談したい事があるんだけどー…と。声を掛けようとしたら見知った顔が信長公の傍らに居た丹波君。
しかも理兵衛殿まで居るし息子2人は絶対来てるの知らないでしょ…
2人の横に座れば頭の上に自然と手が乗って撫でるのはデフォなので、この人達は子煩悩な忍なんだと自分で納得させるしかない。
「来たか…」
「うん、要件って何だろう?」
理兵衛殿に撫でられながら聞けば、ここに来て結構月日が経った故に色々と…実家の事とか事態が変わりつつあるらしい。
ああ、それらの情報を丹波君達が持ってきたのかぁ…
「お前が生きている事は矢張り知られた様だな」
「まあ、あの細工なら時間の問題だと思ってたけど」
「そしてこの尾張に居ると言う事も知られた」
「……間者かぁ」
あそこ伊賀忍を雇ってたから一応何処かから漏れる可能性があったよね。伊賀は雇われ忍だから消息を追ってこいと言われれば調べるだろうし…
丹波君は利用されぬ様、斎藤家と契約を切ってたと言うけど。金を積まれれば受けちゃう忍も居る訳で
あの父なら僕を消す為に金を惜しまないだろうなと若干遠い目になってしまう。
「雇われ忍に罪は無いと思うけど?」
「俺の決定に背いたからには罰は与えるさ、問題はその後だ」
「竹中が斎藤道三を通じて織田を揺さぶって来たのですよ」
「……」