第2章 幼少期10〜19
黒羽の視線が向いてたと思われる方向を見たけど厨の2つある入口のうちのひとつで…
誰もいないけど…?
うん…気配もしないし。
悪意も敵意も無さそうだから続けようかと黒羽を促すと切り替えが早い。お手伝いモードに入ってくれたので気にせず焼くことに専念。
中に火が通ったのを確認し、これどうせなら皆に食べて欲しいからってハンバーグの予定だったけど完全に肉団子になったわ。
しかもあら汁みたいな塩味…ハンバーグどこ行った。
片栗粉あったかな?とろみをつければ少しはマシになるかもだけど完全なる肉団子のスープだわ。
こんな時もあるさ…これが出来ただけでも僥倖僥倖。
信長公と市姫には先に部屋に戻って貰い、女中のお姉さん達の分を小さな椀によそって渡せば大変喜んでくれましたとも。
肉料理より魚が多いんだっけ?調理法が全然違うと言うのはぼんやり覚えてるけど。
あと牛乳を飲むことも無く、卵も貴重だったりするんで…
「外国から乳牛仕入れたい、調味料増やしたいぃ」
「実行はしないのか?」
……その事なんだけど。