第2章 幼少期10〜19
「如何した」
「んー…うん…」
お願いするのも気が引けるんですよ。奉公し始めの小娘が信長公に図々しくも個人的なお願いしたとか広まれば、ここの家老とか古参から目を付けられる可能性もあるから…小姓でもないからね。
しかもまだ家督受け継いでないから変な噂が立つのも非常に面倒で、足枷になりそうな面倒事を掛けたくない。
ただでさえ床に着いてるお父上の政務を代行してるのに。
うんうん唸った結果。今度にするよと誤魔化せばすんごい眉間に皺を寄せて渋い顔をされた…顔が怖い。
ふと顔を上げた信長公は、天井を眺めている…
どうしたんだろうと思って釣られて見上げれば、何か…すっごい薄いけど知った気配が天井に居る!?
「え、何でそんなに気配消してるの…?」
全然気付かなかったよ。驚いたままそう零した途端、両脇に降りてきた2人の友人。
「え?」
「うぬに護衛を付ける」
「……え"!?」
「見知った忍ならば気安かろう。己の手足となる様好きに使うがいいわァ」
ま…まって。奉公人に忍付けるとか僕まだ元服すらしてないよー!?!?
お世話になって日数が少な過ぎる!!と主張すれば、お前のココを易々と危険や他の者に晒したく無いと頭を指差し言われてしまった。
あと必要ならば早々に元服させようかって打診付き。