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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


「んー?良いだろ?これくらい慣れろよー。オマエ、すーぐ真っ赤になるんだから。
それにこんなに綺麗で、可愛くて愛おしいハルカを雑に扱えないさ、僕だって皆に大好きな奥さん自慢もしたくなるの。だってGLG(グッドルッキングガイ)の悟君の嫁だぞー?」
『最後の一言が余計なんじゃないの?自分でグッドルッキングガイって言っちゃう?フツー…』

えっ?という口元。
悟は空いた手でアイマスクを素早く下ろして。
マスクを降ろしてもメイクは落ちちゃいない、ここに俳優がおりますけれど?と言わんばかりの整った顔。
……当社比、200%の顔面宝具。

「そういう事は僕の目をしっかり見て言ってくんない?」

早鐘撃つ鼓動、顔に熱い血液が集まってぶわっ、と赤くなりそうなのを感じて、誤魔化すように悟をキッ!と見上げたままに睨む。

『マジ卑怯、顔面宝具、チッ!……蘭陵王かよ!ひとりバフ掛けに勤しむんじゃない!ほんっとそういう所……っ!もうっ、早く顔隠して!』

キラキラしたエフェクトを背負って見える幻想。自分の容姿を武器に出来る、と確実にこの男自身が熟知してる。睨みつつ見上げた悟は怯むこと無くフフッ、と楽しげに笑った。

「オマエ、いつもより雰囲気も違うしマジ、冗談抜きで綺麗で…そう睨むのも可愛くって、僕はずーっと見てたいんだけど。
でも、これからパーティーだしねえ……うん、決めた。帰ったらお互いこの姿の状態でベッドな?」
『はあ!?こんな、オーダーメイドまでした服で!?』
「うん。この前のダンスパーティー、盛り上がったろ?オマエも正装してんだからもっと上手に踊れるよ、そう、僕が手取り足取り、腰を支えていっぱいダンスを仕込んであげるから……」

つまりは、パーティーから帰ったら互いに着たままに……。
考えているうちにゆっくりと車が目の前に幅寄せして停車した。
私の返事を聞く前に悟は後部座席のドアを開けて妖艶に微笑む。面白がってアイマスクは着けないで、青い瞳を少し細めて、縁取る白いまつげが早めに点灯した外灯をきらりと反射させて。

「ほら、こちらからお乗り下さいませ、レディー?」

…何も言えなくなって。
仕方なく車に乗ると悟はドアを締め反対側から乗り込んだ。
にっ!と笑った後に腰を引き寄せ、当たり前みたいにくっつくと何も言わずとも目的地を知ってる車はパーティー会場へと向かい始めた。
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