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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


そういうの、すーぐ始まるんだから。
にこにこする悟に「更に可愛くなってらっしゃーい!」と見送られながら私は、そのままスタッフに案内されていった。


────

──


私のヘアセット、メイク、着替えが全て終わって待っているだろう悟の元へと行く。
今着ているパーティードレスはマーメノイドラインだとかミディアムだとかなんだか悟が拘っていたもの。ぴっちりとフィットして確かにオーダーメイド…無駄のない作りになっていた。
特にスリット入ったタイプだと熱心に注文していたパーティードレス。きちんと着ることが出来たので悟の元へと急ぐ。
カッカッカッ、と靴音を鳴らして、寛ぎながら携帯に視線を降ろしていた悟が顔を上げた。

『おまたー。悟、私の方も終わったよー、車乗ろっ!』

「………」

口元が薄く空いたまま立ち上がり、黙る悟は携帯を持ち上げてカシャシャシャシャ…と連写してる。
若干の恐怖。無言の圧力。おい、なんか言え。

『……壊れたファービーよりもお喋りな悟が黙ると怖いんですけどっ!素直に感想を言えよ……』

連写を止めた手。もう片手が口元を押さえている。そしてぶるぶるとサイレントモードの携帯のバイブレーションのように小刻みに震えてる彼。

「……もっ…すごくイイ…っ!僕、このまま結婚式挙げても良い…っ!」
『えっパーティードレスで!?』
「ウン、ハルカすっごい綺麗、やばっ……僕の目に狂いは無かった、もはや今夜のジュジュコンナンバーワンはハルカだわ…」
『え、なに今から行く交流会ってミスコンなの……?』

ぐすっ、と一度鼻をすすり、追加するようにカシャ、と携帯のカメラで撮ってくる。この光景にデジャヴ感。ああ、そう言えば…。
うん……そういえば私も無意識で悟の正装をカメラに収めてたわ…。私といい悟といい、やることは一緒なんだなあ…。
小さく「明るさ盛って、壁紙に設定……と」呟いてるソファーに座る悟。そこまで同じ行動しなくて良いんだけれど……ともはや呆れて私がははは…と笑い声を零した時だった。

「……待って。ちょ…ちょっ待てよ!こんなに綺麗なオマエを他のヤツに見られるって事ぉ?僕以外の男の目に留まって脳裏に焼き付くって事でしょ?」
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