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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


オーダーメイドのドレスは既に先に渡してある。更衣室に置いてあるから着替えた後にメイクやヘアセットを呼び出したプロに任せるのだとか。
こんなん、いつもくらいのでちゃちゃーっと済ませりゃ良いんだよ!と言いたくても言えない。お前ら整列の打ち合わせでもしたんか?というレベルの配置でちょっと遠巻きで並んで見てる。こえーよ…。

『時間掛かるけどずっと悟は待ってるの?』

「あー、今どきはね、男もお化粧するんですのよ?五条の奥様?
つってもオマエほど時間かからないからすぐ終わっちゃうからねー、もうちょっとしたら悟クンもムーンプリズムパワーメイクアップ☆して貰うよ?」
『どんなセーラー戦士だよ…』

決めポーズをソファーで大股開きで座りつつ腕だけでする悟。
ギャグをかましてご満悦になって寛いで座る彼をじっと見た。アイマスクしてても着こなして格好良いからドキドキする。アイマスクが無かったら死んでた。それに更にメイクするらしい。『メイク済ませてもアイマスクね』と付け足しておくと口がにゅっ、と不服そうに飛び出してる。
……私の心臓、部屋まで持つかなあ…。

『野薔薇とかも一緒にここだったら同じ車で行けたのにねー』

お互い整った状態にこれからなる。好き同士、契りを終えていてもふたりきりとか凄く意識しちゃうし。クラスメイトと話しながらだったらいくらか気が紛れたはずで。
野薔薇のパーティードレスの下見に行けなかった分、会場で見る前にどんなのを直感で選んだのー?って見たかった。あの翌日、聞いた話によれば彼女は下見中、運命的な出会いをしてドレスを購入したらしい。
私のたらればに悟は背もたれまで体重を掛けていた身体を起こし、前のめりに私の顔を覗き込む。

「んー?皆個人でやったり、こういう所でやってもらったりしてるけどさ。オマエの場合は五条家当主の奥さんだからねー、プロにしっかりと整えて貰わないと駄目だからねー?
ていうかさ、オマエも現段階、最期の春日家の人間なんだからしっかりしろよー?」

このこのー、と脇腹を指先でつつくから、私は数歩後ろへと避けた。

『や・め・ろ。じゃあ、行ってくるから悟もメイク終わった後、ここで大人しく待ってるんだよ?待てが出来るかな?五条悟君は?』
「こういうのの待ては出来るよ?夜の待ては出来ないけど!」
『おい』
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