第19章 アフター・ダンスパーティー
『ウン、状況悪化かなー…』
「えっ」
鬼のようなメッセージの返信。
さっきの余裕のあるオトナ!とかやってたのが嘘みたいで。
"ワガママで行けば良いじゃない。行ったらさ。旦那さんをほっぽりだして行くって事だからそれなりに代償を払ってくれるんだよね?"
"帰ってきてから1週間は朝昼晩夜のおやつ、ぜーんぶハルカから「あーん」って食べさせてくれないと僕食事しないから"
"マジで言ってるからね?本気って書いてマジだからね?冗談もマイケル・ジョーダンも両方好きだけれどこればかりはマジだから。あーん、で食べさせてくれないならマジフードボイコットだから。特級呪術師を餓死させる奥さんなんてまさか居ないもんね?"
"あと夜については僕がベッドで寝そべるからお前が乗ってしろよ、騎乗位がんばー"
とんでもない最後の一文が見えたので、ばっ!と携帯を野薔薇の目に届かない方向に遠ざける。なんてもん送って来てんのっ悟!?
あまり目を合わせたくないけれど。そっと超至近距離にいた野薔薇の顔を覗き込んだ。彼女は思い切り引いていた。
『あの、野薔薇…さん?もしかして、最後までご覧になった感じでしょうか?』
「……ええ、見たわよ、とんでもないノロケ見せて来やがって……っていうか、これハルカが今日外出したらあんただけじゃなくて私達も被害受けるハメになるから、今日は来なくて良いわよ。そこの暇そうな男共ふたりを引き連れて行くわ」
状況か把握出来ていないふたり。伏黒と虎杖は互いに顔を見合わせた。
「はあ?釘崎、被害って何の被害だ?」
「今日ハルカが外出したら明日以降1週間お昼になる度に、先生がハルカに食べさせてー!って目の前でやられる。あとはプラスアルファ」
『いや、そんな未来にはさせない、ウン…やらせねえよ?……というわけで野薔薇ごめんね、うちの坊や(28歳児)が駄々っ子で……』