第18章 美術品のように愛でないで
「声…っ、出すなって…!てか、イクの早すぎでしょっ!」
イクの早すぎったって今のが気持ちよかったんだから仕方ないじゃん。ずっとしたくて我慢して、久しぶりでのコレだもん。
ムカッとしたので緩やかに収まりつつある律動の中、意識的にぎゅううっ、と中に居る悟を締め付けた。
「ぐっ!く、ああっ……ハルカっ、卑怯だろっ!まっまだ俺イキたく…っ、うっ、」
ゆる…、と少し腰が引けた後にグンッ、と奥まで腰を突き、中でビクビクと跳ねてるのが分かる。呼吸を殺すみたいに止めた悟が、全力疾走でもしたみたいにぜぇぜぇと息を荒げて腰を私へと押し付けるように、最奥で精液を放ち続けてる。
ふふっ、と笑って苦しそうに、でも気持ちよさそうに瞼を伏せ、呼吸を荒くした眼の前の悟を見た。
「……ばっかやろー、煽りまくった後に強制射精までさせやがって。安全日とか関係なく妊娠させかんな?」
『ふふ…、煽り耐性、無いんじゃないの?悟クン?』
ふー、と呼吸を整え、私の中で精子を出し終えた悟は引っこ抜いてもう一度、と数度扱いてまたおっ勃てている。
にっ、と唇が弧を描いて私を見てる。
「一回出したらちょっと余裕出てきたかも……って事で調子にノッてくれちゃったオマエには今日、この後にマトモに立てないくらいに激しいのしてあげるね?」
にっこりと細められたスカイブルー。さっきまで余裕のなかった悟についに余裕が生まれてしまった。
ビン、と鋭利な角度をつけ、ふたりの体液でテカッてるペニスを私に見せ付けてる。あと一回とか二回とかじゃ終わりそうもない。無限の体力を持ってる男。
『余裕あるならさあ。少しくらい優しくしてくれても良いんだけど……?』
この微笑みはわざとだな、と察して、苦笑いが出てきた。激しくしても良いけれどさ、やっぱり可能であれば優しい状態でじっくりとしたい。緩急、緩急こそ大事なんじゃない?
予想通り、首をゆっくりと左右に振って拒否した悟。
「やだ。声、漏らさないでしっかり僕の全てを受け入れてねー!」