第18章 美術品のように愛でないで
164.激裏
医務室側の個室に私達ふたりが入り、すぐに鍵を締めた。そして悟は早足で窓際のカーテンをシャッ!と勢いよく閉める。周囲にばれないように、電気は付けず。それでも明るい午前の日差しは遮光しきれていないカーテンから部屋を薄暗くも照らしていて。
「……ほら、」
ベッドの掛け布団を捲り、被る事が無いからと乱雑に床に降ろす悟。真っ白な皺のないシーツだけのベッド……そこに悟が私を見て微笑み、とんとんと呼び込んでる。
『ん、分かった。ちょっと待って、』
靴を脱ぎ、ベッドに上がるとギシッ、と軋んだ。部屋に置いてあるベッドよりも安価なベッド、軋みやすくて。以前にも個室でした事があるけれどめちゃくちゃ軋んで、最中に盛り上がるとそのベッドの軋みがより興奮させてくるんだった。
久しぶりだという事、そして今から互いの想いが通じ合って激しく抱かれるという事を考えたら、じわじわと顔に熱が灯る。結構医務室で煽りまくってしまった事が今になって恥ずかしい。しかも傑の前で悟に乳を揉ませたりして……!思いっきり痴女じゃん…。
自身の服を脱ごうとした所で手の甲に悟が触れる。止めるの?と顔を上げると口元は優しいのに目元は獣のようにギラついた青が私を見てる。
「何があるか分からないからさ、全裸は止めとこうな?」
『うん……、』
制服の上着を開け、羽織ったそのままに。インナーを捲りあげ、首まで上げると自分の視界からも分かる、変態みたいな下着。性欲に支配された状況でピン、と主張してる空いた穴からの乳首に恥ずかしくて。
ストッキングは下げるべきかここだけ脱ぐべきか。悟は少し悩む間さわさわと撫で回した後に脱がされ、スカートを捲った。着衣状態での性行為、しかも変態的な上下の下着で火がつくくらいに恥ずかしくて自分の体をなるべく視界に入れないようにと悟の方を見る。
まだベッドの側に立つ悟は肩を大きく落としながらため息をはいてた。
「あー……今日の敗因。僕が沖縄用に用意しためっちゃえろい下着。もー抗えないわ、なんでそんなに似合っちゃうのかなー、着たままえっち出来るとか多機能過ぎでしょ……」
カチャカチャとベルトを外し、ファスナーを勃起したペニスに邪魔されて難しそうに下げてる悟。