第18章 美術品のように愛でないで
「……傑が言ってた、相談してた事って本当?」
『うん…本当ですけど?
稽古とかさ。なんで異常なくらいに私だけ手加減してんの?そんなの稽古じゃないでしょ、いざって時に戦えなかったらどうすんの……?』
斜め上の少し切ない表情の悟。私と合った視線は外され、伏せられた睫毛。ずっと服の中で両手で胸を揉みながら。散々に気持ち良く感じるようにされた先端をくにくにと摘みながら。
今は合ってない視線だけれど、私も悟から視線を反らす。
『……夜だってそう。傑さんは悟が私の体を気遣ってるからって言ってたけど。あんなにも毎晩毎晩求めて来たのに急にしなくなるなんておかしいじゃん。
浮気にしろ、EDにしろ……私にもう手を出したくなくなったにしろさ。黙って手を引くなんて疑いたくもなるよ…』
「ハルカ……、」
私の名前を呼び、キュッと両手で掴んだ状態の胸。
『私だって、悟としたくて待って……今みたいな下着とか着て、誘ってはいたんだけれど……』
「ン゙、」
呻く声が聞こえて、服から両手が抜き取られた。
片手を悟は口元を隠して顔を伏せてる。
「そういう所なんだけれど…っ!なんで我慢してるってのに煽るワケ!?そんな状態でしたら加減、出来なくなって、オマエを壊してしまいそうになる……っ!どんなにしたくても今はオマエを……抱きたくない、壊したくない…っ!」
後退りする悟。
こんな状況でもまだ我慢する気なんだ?なら、私はその我慢から解き放ってやろうと自身の制服を、上着からそっと脱ぎ、インナーをずらして下着を見せた。
悟はゆっくりと首を振りながら「駄目、駄目」だと呟いてるけれど、スラッとした体型に似合わない鋭利に服を持ち上げてる場所は正直にこの状況で反応していた。