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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第18章 美術品のように愛でないで


「ちょっとさー……オマエ、俺のモンに許可なくベタベタ触っただけじゃなく、車に連れ込んで人妻だって分かりきった状態でヤろうとしたろ?そんなクズを都合よくサヨナラーって逃がすと思ってんの?」

肩に乗せてた手で、がし、と捕まえた男の手。こう、男ふたりが並んでると分かるんだけど、海の男は割と体格良いと思ったら、悟の方が筋肉量が多く、そして身長も高く。明らかに強いという視覚的効果が出ている。実際に呪術界でも最強なのだけれど。

さっきまで軽い口調でペラペラ喋ってた口は閉ざされてる。言い訳も出来ない状況に私が探してた人物が色々とチートな人物故に勝機が無いと見たのかな。急にパリピムーブが消し去られお通夜モードになってる。
悟は男から私を見た。口元は笑ってるけれど、サングラスから少し見える瞳が笑ってない。

「コイツをスタッフに突き出して来るから、オマエはひとりにならない様に僕に着いてきて。じゃないとコイツみたいなのに食べられちゃうでしょ?
全く…ほーんとハルカってばトラブルメーカーだよねー、いっつも変なの寄せてくるんだもん!」

はは、と短く笑いながら空いた手で突き出す予定の男を指差して。
いや、笑い事じゃあないんだよなあ、そういうトラブルを好きで引き寄せてるんじゃないんですよ、私的に!
キッ!と睨みつつ悟の言葉に反論しとく。

『好きでやってるんじゃないんだけれどっ!』
「……あ、あとオマエ、睨むの、それめっちゃえっちぃ意味で煽ってるからやめなー?僕もそうだけど、コイツもオマエのその目にちょっと加虐心くすぐられちゃうもん」
『……煽ってねえよ?』

今までの、全部性的な煽りだったのか…?と軽く絶望しつつ。悟は「ほら、キビキビ歩けよ、変態」と男を引っ張っていく。目立つ蛍光の服装を見つけて進行方向はそっちへと進んで。
マジで突き出されるのか、と理解した男は直前になって「許して下さい!」と声を出すも、悟は相手にしていない。当然、私も。
悟はいつもみたいにへらへら笑っていた。
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