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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第18章 美術品のように愛でないで


虎杖からパンダ方向へと弧を描いて飛んでいくビーチボール。
やはりひとつだけじゃ無事に終わらないのだと察してる。だって呪いをボコボコのボコに仕上げて祓う呪術師の卵である生徒。虎杖のサーブでもちょっとハラハラしてたし、体力っていったらバリバリな真希だっているし。
両手を上げたパンダ、気を付けているんだし、ぽん、と行くかと思いきや。

「ソイヤァー!」

ぱんっ!
パンダだけに、とかいうより前に二年チームの真希と狗巻に両側から追い打ちを掛けるようにパン!と突っ込みを入れられているパンダ。返せず破裂したんだ、得点が一年に入ったから悟が手を挙げてピピーッ!とホイッスルを鳴らした。
その悟を見た後に真希がお叱りモードになる。

「だから言ったろーが!なーにがソイヤー、だ!一撃で仕留めてんじゃねーか!ワンターンキルを競ってんじゃねえんだぞっ!」
「すじこーっ!」

まあまあ、とパンダの前に出て狗巻と真希を宥める乙骨。
対する私達は顔をそれぞれ見合った。これ、一回目ですよ?ボールもちます?3個で足りますか……?

「これさぁー…パンダ先輩抜けた方が良いんじゃないの?」

控えめに言った虎杖の言葉。乙骨のガードからにゅっ、と体を横から出して虎杖に向かって叫ぶパンダ。拳を握りしめて力説してる。

「ばっかいえ悠仁!俺が抜けたら人数も合わなくなるだろ!それに爪を立てなければ大丈夫なハズだっ!今回はちょっと甘く出ちゃっただけっ!」

キッ!と険しい顔で反論するパンダ。真希が遠い目をしてる。

「先に私言ったよな…?爪立てんなって言ったよな…?甘く出た、じゃねえよ、思いっきり出てたわっ!
次にボール破壊したらパンダはレッドカード、強制退場な」
「そ、それは言い過ぎだって……!」

乙骨が真希を宥め、パンダが悟から予備のボールを受け取ってるのを見てるここに居る人達。
覚悟を決めたパンダは優しくボールを片手で持った。なでなでと、ボールとお友達してる。

「ああ、良いさ!次俺が破壊したら喜んで退場してやんよー!」

振りかぶるパンダの片手。
一年の皆が一斉に構えた、来る…っ!
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