• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第18章 美術品のように愛でないで


「えっ、横抱きが良かった?通称、お姫様抱っこ…あっ、そっかそれなら両手でオマエに触れられてしかも顔も見えて胸も太ももも見れちゃうよね?なんだ欲張りセットじゃん、教えてくれてサークルKサンクス飛び越えてサンキューマートだよぉ!
もー、そっちが良かったなら始めから言ってー!」
『違ーう!……クソッ!墓穴掘った!嫌だから、このままの状態我慢するからあ!』

ちょっと口を尖らせ、悔しそうな悟。やるんじゃない、人前でお姫様抱っことか無理。やっても気絶してる時にしておいて、意識のある今はぜーったいに嫌だから!
きゅるんっ、とした瞳をうるませるサングラスの奥。愛くるしい姿をすればなんでも言うこと聞くと思ってるよ、この人!でも首を振って拒否してやるわ、最初は言いなりになってももう慣れちゃったし!
ちぇー、と呟いた悟は切り替えるように笑って、眉がハの字になっていく。

「……で、体調はどう?多分久しぶりだろうから、通常貧血気味じゃないオマエにはそんなに影響は無いとは思うんだけれど……」

心配、してくれてる。
海行くぞーって騙して任務とか、ちょっと歩いてー足元見てー、はい!それあと4回で死ぬから!とか言ってたのに。こういう優しい所……好きなんだよな。
今の所体には不調がないって事を実感してる。多分、あと一回使えば貧血だと実感出来るんだと思うけれど…。

『心配ありがと、貧血ですらないよ。健康、健康』
「そっか、それは良かった!」

にっこりと嬉しそうな口元。帳でサングラスの奥の瞳は見えないけれど、きっと目元も細めているんだろうって。

『ただ、抱えるのを止めて降ろして欲しいな、お腹が圧迫されてウッ!てなる』

任務内容が短時間なら良いけれど見ていればぼこぼこと湧き上がる海坊主。これ、まだまだ時間かかるやつだ。
密着した悟から視線を目の前の光景に移せば、たくさんのドーム状の呪い、視線はこっちを向いてるのだけれど陸に上る前に大体が祓われているようで。夏の海、様々な想いを乗せた感情の吹き溜まりの海坊主や魚っぽいやつとかを皆が祓っていた。

「討伐数、5!」という元気な声は虎杖かな、対抗してんのか伏黒が「俺は8はいってる」…と、互いに切磋琢磨しあってる様子。
そんな皆の中で一名喉に手を触れながら走ってくる人物。それは2回くらい呪言を使い終えたらしく、こちらに駆けてくる狗巻。
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp