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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第3章 呪術を使いこなす事


「そして術式反転が溜め込んだ呪いを開放する。一族はこれの繰り返しで、溜め込むのを見誤って大体死んでる。
また、呪いを吸い込んでいないと呪力はちょっぴり!式髪をたくさん使用していれば呪力はたっぷり!」

硝子のデスクの引き出しを開け、ガサガサとビニール音を立てた悟はままどおるのパッケージを向きながら頬張る。
止めかけた硝子は半開きの引き出しを閉めた。甘党である悟に見つかってしまった、いただき物とはいえ、後で食べようと思っていたブレイクタイム用のお菓子だった。まあ、別に甘いものが好きという訳じゃない彼女にとってはダメージは無いのだが。あげるのと奪われるのとじゃ意味が違う。

「かなりトリッキーだな、それは。まあ呪術なんてそんなものか……」

「同感。俺もトリッキーだと思う。調整を出来ないと死んじゃうしね。でも母親が隔離してたのもあって、彼女は春日の一族にしては被虐心がない、生きたいって思いがあるよ?どう?ここに置いてみる?」

臀部から太ももに掛けてデスクに付属する引き出しを抑える。腕を組んで硝子は少し考え、頷いた。

「別に良いけどさあ……ある程度式髪を使ったら溜めた呪いを発散させるって事は、私に管理させる気なんだろう?」

「なーに、責任転嫁って事じゃないぜ?ハルカが慣れるまでは見守って欲しいんだよね。僕もハルカの様子見に来るよ、彼女、面白いもの」

"面白い?"とオウム返しする硝子の前で悟は再び携帯を取り出して、ヤムチャポーズのハルカの画像を楽しそうに見せる。

「しばらくお互いの利益の為にって表面上恋人としての関係を続ける事にしたんだけど」
「……あ?何その関係」
「"らしく"あるために、敬称略で僕の名前呼ばないとキスするっぞって脅したらねー、まさかこうなるって誰が想像しちゃうよ?」

デスクに寄りかかる硝子は眉間にシワを寄せて悟を睨んだ。
全くこの男は一体何を考えているんだと、ひとこと言ってやりたかった。ただ、それで素直にはい、と言う男ではないと知っているのでアドバイス程度にしてやろうと。

「五条、女をそう扱うんじゃない。遊びだっていうのは最低だからな。その子があんたに本気じゃなければ良いけど……」
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