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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第3章 呪術を使いこなす事


──こいつはどうなるんだろうな?もしもの時があれば僕がなんとかすれば良いだろ

口元に期待を浮かべて観察すれば、呪霊が女性に触れようとした時に同じく呪力がしなって反撃するも多少怯むくらいで遠慮なしに体に触れた。

「ギュニャアアアァァ!」

触れた呪霊は触れた場所から燃える。そして滲み出ているしなる呪力が呪霊を非術者により引き寄せ、呪霊の体は燃え尽きていく。
燃えながらもその煙や灰はするすると排気口でもあるかのように女性の頭部に集まっていく。
悟はアイマスクを少し指先で持ち上げる。視線の先、地毛はきっと金髪と茶髪の間の色だと見る…がやけに白髪が目立つ。メッシュならもう少しまとまっていれば良いものを。メッシュじゃないなら若いながらに苦労でもしているのか、と。

その白を見て、先程の光景を思い出す。頭の中でふと思い浮かんだ、過去の部類に振り分けれれている単語を思い出した。
もしかしてこの子……──

悟はハルカを見つけた経緯と、春日家が何故しばらく噂を聞かなかったかのハルカやその彼女の母の穏やかに滅ぶ道を選んでいた事、実家に向かった事を硝子へと話した。
10分と掛からない話ではあったが、悟には4日ほどの出来事。その4日の出会いの中で得たものは大きく、硝子は少しばかり顔をしかめていた。

「──ってなワケ。それで、連れてきちゃった☆さっき撮った写真はこれね、ほら」

携帯端末の画面には、クレーターを作っていない、そもそも性別も違うヤムチャ(ハルカ)が玄関で倒れている写真。

「……はぁー…まず、春日について。本物だとして術者が呪いや人の呪いによるダメージを吸えば白髪化が進む。死なせたいのか、この子を」
「硝子、呪力の段階の話をしたんだぜ?僕は。呪術を自分で扱えるようになれば、呪いを吸い取る…その反対を使えば良いんだ」
「反対?」

画面から悟の顔を見上げる。そのタイミングで悟は携帯端末をしまい込み、人差し指を目の前で立てた。

「術式順転がそもそも…痛みや呪いを吸い取る身代わり。"負"をかき集めてる」

人差し指の隣、中指を立て、悟の指は2本立った。
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