第17章 幸福に生まれ変われ
「うん、単純にそうなるね。難しい事考えなくて良いよ、サクッとスナック感覚で祓って来てね。オフィスビルの方は中に入って祓いつつ僕が呪物を設置する間の補助。恵達はいつも通りで良いよ、ヤバイの出て恵が対処出来そうならポイッと回すけど。
それぞれが終わった後に現地で合流するもう一箇所がね、人数居ないと進められない件だから絶対に"先入っちゃお!"…なーんて事の無いようにね」
はーい、と虎杖と野薔薇が返事をして私と伏黒を見るアイマスク。
伏黒を顔を見合わせた後に渋々、はーい、と返事をした。テンションが近いもの同士組んだって感じだ…。
「じゃ!行きますか!」
そういうと悟は後部座席のドアを開け、先に乗り込みこちらに手を広げている。
意図が読み取れるもんだから私はふふん、と笑って迷わず助手席のドアをと開けた。ガチャァ…。
それに対する伏黒と悟の焦る声。
「おいおいおいおーい!ハルカはこっちじゃないのっ!?」
「おい、俺が前だろ、今の状況はっ!俺も五条先生の隣は嫌だ!」
『えっ、やだ私セクハラさせたくないし。人間シートベルトとか勘弁だから』
乗り込もうと片足を入れた所で阻止する伏黒は首を振っている。
「いや、だから別に生徒教師関係なく籍も入ってるし構わねーだろ、俺あの状態の五条先生とか無理だし」
『私も無理だよ。だったら運転する伊地知さんを引きずり下ろして後部座席移って貰う?ほら、私運転出来ますし?』
「あの…私を巻き込むのは……」
「伊地知ー、駄目。反応しない」
「ハイ、スミマセン……(どうして…)」
なんだかんだ少し揉め、多数決となり圧倒的に不利であった私は悟の居る後部座席へ。シートベルト状態は免れたけれども横から引き続きガッチリしがみつかれながら私達は目的地へと辿り着いた。